お読みあそばせ

もはやただの日記

お兄さんと美少女の”知る”をめぐる旅「know」

とタイトルに書いたものの、これはひとりの天才から派生した、ふたりの天才を観測した弟子の話だった。端的にいうと、やや性にだらしないお兄さんと、魔法使いレベルの天才美少女の話である。萌えた。

最初に言っておくが私は「正解するカド」を見ていない。dアニメストアで配信されてないからだ。本作はKindle端末を買ったときに購入して、端末の奥底に眠っていたのを思い出して読んだ。もっとはやく読んでおけばよかったと後悔している。ちなみに、講談社タイガの「バビロン」も積んでる*1

SFの仕上がりとしてはSFというよりラノベなので、SF難しい…という人も気軽に読んで欲しい。脳に電子葉なるものを埋めて、デバイスの必要なしに情報を取り扱える、という設定はSFでは珍しいものではない。
じゃあ何がいいのかというと、圧倒的に青年と美少女の妙である。前半の不真面目っぽさを強調するなら野島裕史? 青年感を出すなら前野智昭とかもあり? 少女は早見沙織がいいけど、高橋李依とかもリアルだな…とか考えてしまう。萌え小説としては硬派だけど、萌えざるを得ない。
すべてを超越した美少女と、斜に構えてる青年が! 萌える!! 最初に書いたとおり、青年はやや性にだらしないし中学生ともセックスするぞ!

ところで頭の中にチップがあって、調べ物をする際に端末を触る必要がなく、考えただけで必要な情報が半自動的に目の前に表示される……。便利だと思うけど、Google検索でときどきある偶然のおもしろ結果は得られなくなってしまった未来だな、と思った。あと意味もなく「からあげ」とかで検索することもなさそう。
このあたりの映像は、3D映画にするとはえそうだし、ネタ的にもアニメにしたら面白そう。待ってます。

know

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*1:つねに何冊か読んでない本がないと落ち着かないのである

主人公が好きになれるかどうかで評価が変わると思う「虐殺器官」

初めて読んだのはずいぶん前で、映画を見ても内容をはっきりと思い出せないほどだった。もちろん映画の前に読み返す、という無粋なことはしない。
映画を見終わって改めて読み直した。かなりゆっくり。

虐殺器官とハーモニーどちらが好きかと聞かれれば、ハーモニーの方が好きなのだが*1、結末は虐殺器官の方が好きだ。
同意書にサインして母親を殺したこと、軍人として人を殺していることに実感のない彼が、ルツィアが死ぬのを目の前でみて、はじめて死を実感し、ジョン・ポールの言葉に耳を傾け、選んだ結末、最高じゃない!? 銃弾の音をBGMに部屋でのんびりピザ食ってる絵!
しかしそこは映画ではカットされているのだった……。

主人公の一人称で進むので、普段あまりSFを読まない人にも読みやすいのではないかと思うけど、一人称の弱点は、主人公が嫌いだと読めないことだ。
ラヴィスのかなりマザコンで、少年のままの感じ、私は好きだけど。映画では中村悠一の声で喋るので、記憶にぼんやり残るクラヴィスの内面とのギャップが発生し、たまらない萌えだったけど。

外面と内面がちぐはぐな彼が、母の記録を見て、空虚になったところに、あの結末を選択した、ということが私にとってはすごい浪漫だったのだ。

虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)

虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)

*1:シーンの美しさが好き。BLより百合の方が圧倒的に美しさが強調される気がする。腐女子だけど

またしても7巻が待ち遠しい「カブキブ!」6巻

アニメ化も決まってめでたいカブキブ、先日7巻が発売した。さっそく読んだけど、またしても週刊少年ジャンプか!? というぐらい、いいとこで終わってしまった。
そもそもこの作品は小説なのに、ジャンプみたいに引きが強すぎる。6巻は一段落ついて「7巻はじっくり待てそう。よかった」と思ったのに、これだ。 年1〜2冊しかでないので、7巻の記憶をはやく消すしかない。

今回は嫌なやつと主人公黒悟が向き合う場面がでてくるが、まるで青春そのものでたいへん眩しい。これが青春かよ……と絶望するほど青春している(青春してこなかった者の僻み)。
いよいよ文化祭公演! といったところで事件があって、続いてしまったので、この青春がどのような決着を迎えるか楽しみである。

あるがしかし、次巻まで少なくとも半年ほどは待たねばならないので、今思い出した記憶を。もう。さっさと。忘れたい。

あ、あと全然関係ないのですが、自転車を買いました。15年ぶりぐらいに自転車に乗るのですが、本体を買っただけでベルもライトもないので、まだ乗れてない(ベルないと道交法違反である)。乗れたら書きます。