お読みあそばせ

もはやただの日記

BLの足音が聴こえる「ちょっと今から仕事やめてくる」

映画館でCMを見て内容は気になるものの、どうかなと思っていた映画であった。母にその話をしたところ、ラストのネタバレまで聞いて、BLの気配がしたので見にいった。
行きつけの映画館の、一番奥の、席の斜度がほとんどないような小さな部屋での上映。中央よりやや前が好きな私は、座席の位置を見誤ったと思った。映画はとてもよかった。

どうかな、と思っていた原因は福士蒼汰にある。イケメンなのは認めるが、ただのイケメンに興味はないのだ。演技のちゃんとできる人間なのかな、と思っていたけど杞憂に終わった。
JC・JKをターゲットにしている(と思われる)恋愛映画ばっかりかと思ったら、ちゃんとがんばってんじゃん! と思ったけど、ライブドアによると大コケしているらしい。えっ、よかったのに。ちゃんと「ヤマモト」に見えた。
まあ、こういうやついるわけない、という感じはあったけど。サラリーマンばかりが画面にうつる中、ひとりだけ派手なアロハシャツなので、悪目立ちしているのは製作者側の意図だろう。

気になったのは福士蒼汰ではなく、会社の先輩役の黒木華である。なんだあの場末の風俗嬢みたいなスタイル……。ハマりすぎて怖いし、枕で仕事とってるかと思った。ものすごい場末の風俗嬢だった。
口紅が赤すぎるのかな。ブラック企業で心身ともにギリギリで、そういう部分も場末の風俗嬢感に繋がっていたのかも。私はこのスタイル嫌いじゃないけど。

さて、問題はBLの部分である。なんというか、杉原理央テイスト? 死んだ双子の片割れがいなければ出会わなかったし、彼は死んだ双子の片割れの代わりだということを、ずっと意識していくんだろうけど、これから恋愛が始まるのだな……というラストだった。よい。
あ、これはBLのプロローグなんだと思って浄化された。工藤阿須加も浄化パワーを受けてからは、オールホワイトの衣装なのもよかった。
陳腐な感想になるが、心がささくれたときに見るべき映画だった。よかった。