好きな少女漫画を3つ答えろと言われたら迷わず、神風怪盗ジャンヌ! ディアマイン! 先生! と答えるくらいには、好きです。広瀬すずと生田斗真という見事なキャスティングに感謝したのも束の間、いつのまにか「、、、好きになってもいいですか?」という、微妙なサブタイトルがついていた。
映画のタイトルコールにはなかった。このサブタイ、なくてもよかったんじゃない?
内容はよかった。脚本岡田麿里なだけあって、恋愛や友情の機微が丁寧にかかれていたと思う。広瀬すずは見ればみるほど島田響ではなく広瀬すずだし、生田斗真も「大木」というにはいろいろ足りなくて生田斗真だった。メガネの扱いは最高でした*1。
学校祭以降、映画の尺と「先生と生徒」というキーワードからこの展開もってこないといけないよなあ……、という消化試合的な流れも許す。
なにより浩介と藤岡くんが私が大好きなBLのサブキャラのようで、本当によかった。浩介は原作でもああいう感じだけど、藤岡くんの……当て馬感たまらないです。
元々が昭和の少女漫画なので、昨今のひとりの女に唐突にモテキが来て、複数のイケメンたちから言いよられる、ときめきゴリ押したたき売りとは違う文脈で大変落ち着いた映画です。
ただ言いたいのは伊藤はFIATには絶対乗らない。いや……いかにもなFIATの形ではないんだけど、FIATみたいに「それを積極的に選びにいかないと選択肢の中に入らない」車種には乗らないのでは。FIATじゃなかったらごめんだけど、窓ガラスの車検シールのあたりにFIATって書いてあったし、向かって左に響座ってたし。外車であることは間違いない。
Twitterでキス写真が拡散されるようなことするなら、伊藤の車は30代の地方都市在住の、朴訥とした教師がもっていそうな車種にしてほしかった……。スズキのアルトとかホンダN BOXとか……。新車で買うほどじゃないけど、中古車で状態がよくて値段との折り合いがついた、税金も安いやつ。予算があればエコカーでもいい。
個人的にそこだけがちょっと「ん?」だったけど、あとは概ねよかったです。どの登場人物も、今時にブラッシュアップしつつも、ちゃんと原作通りの味付けでした。
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*1:ド近眼の人は顔に眼鏡が乗ってない場合、まず無意識で眼鏡を探すし、メガネの位置をなおす仕草を不自然でなくいれていた。キャラ付け的にやられると非常に萎えるので