やれダイナミックだ、やれコンデンサーだ、オーディオインターフェースがいるだのいらないだの「結局なんなのよ」となったので調べたりしました。最終的にダイナミックマイクのFIFINE K688をUSBポン付けです。全然問題ないね。
ただ買って「これスポンジ交換したくなったらどうしようね」とは思いました。
マイク
動画にする上で大事なのは音声。映像より音の乱れのほうが問題になっちゃう人が多い。ただし近年のゲーミングマイクと銘打ってる1万円程度のマイクは、どれもUSBポン付けでイヤホン付属のマイクよりクリアに聞こえるし、視聴者が使ってる機材によっても音が変わるので、限界を求めすぎないこと。
絵のほうはキャプチャーデバイス使えばそこそこ撮れる。キャプチャーデバイスは1080p 60fpsって書いてあればある程度なんでもいい。自分は激安中華製の謎キャプチャーデバイスを買った。結局相性がよくなくてて返品したけど、普通にちゃんと録画できた。
マイクはいろいろ種類がある。人気のマイクなら低価格帯でもきれいに入力できるが、ここで「コンデンサー? ダイナミック? どっちがいい?」問題である。
結果自分はダイナミックマイクを選んだ。いまはコンデンサーが主流っぽい。コンデンサーのほうが細やかな音がとれるけど、音を拾う範囲が広すぎて普通の家で使おうと思うと雑音が入る(らしい)(結局買わなかったから)。そのため防音・遮音・ノイズカットなどの知識が必要。ダイナミックマイクはそういうの、あんまりいらないです。
自分は以下を指針にした。
- 実家なので家族の生活音が入る可能性がある
- 寒いからドアは締めない
- 夜は布団乾燥機のブオーという盛大な音が週1-2回なる
- 性別が女なので、音が丸っこくなるマイクがいい
- マイクはロープロファイルのアームで口元に持っていく
以下を考えてダイナミックマイクにした。ダイナミックマイクは性質上、コンデンサーマイクより音がこもる。女性配信者の声って耳が痛いことがあり、そうなりたくないので選んだ。
マイクの置き位置
ダイナミックマイクにしてもコンデンサーマイクにしても、声だけをきれいに届けたい場合は、ゲイン(マイクの集音範囲)を下げて、マイクのすぐ側でしゃべる必要がある。具体的には拳1〜2こ分と言われてます。 ただコンデンサーマイクのほうが音を拾う範囲が広く、細かな音も拾うため、マイクとの距離があっても声がのる。「口元にマイクあるのが邪魔だから、モニタより少し上の位置に置いてしゃべる」ということもコンデンサーマイクならできる。ただしそうすると雑音もかなり入る。だから配信者は防音室で配信する。
あとマイクの集音部にも気をつけたほうがいい。自分の買ったK688はマイクの上に集音部があるので、ここを口に向ける必要があるけど、マイクによっては横に集音部がついてるので置き方が変わってくる。
オーディオインターフェース
YAMAHAの例のやつが圧倒的に人気だけど、まず「それ必要ですか!?」と聞く。オーディオインターフェースの本来の役割は、アナログ信号の音をデジタル信号に変換してPCなどで聞けるようにすることだ。だからUSBマイクには基本的にいらない。
基本的にというのは、とくにコンデンサーマイクは外部電源が必要で、USB入力ができてもファンタム電源を使ったほうが音がよくなりやすい。というか単純に独立電源なのでダイナミックと比べて(オーディオインターフェースを使うと)音がでかくなる。
配信でオーディオインターフェースがいる、というのはオーディオインターフェースには以下の役割を含むものがあるからだと思う。あとはUSBが使えない、往年のすごくいいコンデンサーマイクを使ってるとか。
- PCとSwitch・PS5などの外部ゲーム機の音をミックスするミキサー機能
- 感覚的に入出力音声を調整できるノブがある
- エコーやミュート機能のボタンがある
こういうのが感覚的にスッと操作できると、配信時はありがたいと思う。自分はPCと外部ゲーム機を使っていて、ミキサーはすでに持っている。配信はしないしUSB入力のマイク音も問題なかったので買わなかった*1。
だからツールとしては「絶対必要」ではなく、「あると楽」くらいのものだと思う。
家に吸音・防音マットを貼る
おすすめしない。素人がやると防音どころか部屋が増幅装置になることがある。貼ると剥がれるし。
自分の場合は部屋の2面がまるまる窓、1面がクローゼットで貼る場所がそもそもない。ともかく防音シートや吸音シートを素人が貼るくらいなら防音カーテンをいれるとか(ニトリでも売ってる)したほうがいい。
あと物がたくさんあることはすなわち防音なので、本棚がでかくて本もいっぱいはいってる、とか、プラモの積みやフィギュアが相当ある、みたいな人は普通のシンプルな部屋より防音性が高いです。
録画・配信するとゲームの体験自体は悪化する
ここまで書いといてなんだけど、自分のゲーム環境はミックスアンプでゲームの音を聞き、4K HDR対応のモニターでゲームをしているので、ゲームの体験としてはリッチめだと思う。しかしこれをPCに繋いで録画・配信となるとHDRは使えない。macだから。音もPCからモニターするとなると劣化する(ミックスアンプには光デジタル入力で音をとばしているので、PCに音を通すとゲームの音は相当悪くなる)。 映画館で映画をみるのと、家で映画をみるくらいの体験の差があるな、と感じた。
PS5やX boxはすでに映画のようなゲームが多く、音も映像もリッチなことがわかっていたので、それ用に機材を揃えたのに、動画で残そうとすると体験自体が悪くなるの、なんだかね。今後発売するモンハン新作やFF7R、デスストの新作みたいな「つねに映画みたいなグラでゲームできるよ!」みたいなのは動画にはしないな……て感じ。
やってみてはじめて、PS5からわざわざ配信してくれる人のありがたさが身に沁みた。ありがとうございます。
ゲーム録画するにも知識が必要である
音声入力に関してはこの動画が結構詳しくてさすがプロ〜となった。自分がちょっと知識があるのは、大昔、学校のイベントでナレーションとか司会とかしてたからです。
【OBS】音響さんオススメ 配信者向けマイクの使い方&設定、ノイズ対策! - YouTube
知らんことを知っていくのが楽しくて、ひとしきり調べて納得した買ったものがその通りだと、よし…となる。
最後にゲームを録画する肝心のキャプチャーボードですが、ゲーム音のノイズがどうやっても消えない。おそらくキャプチャーボード自体の不備か相性だったので、返品してちゃんとしたのを買いました(笑)。PS5、Twitterに画像シェア簡単にできなくなったから、シェアしやすくしたいだけなら2000円の中華製激安謎キャプボでいいと思う。
最後まで忘れずにいたいのは「音質に拘ったところで配信に乗ると音は悪くなる」。さらに「聞いている人間が使用しているデバイス・出力媒体によっても左右される」ということ。こっちが何十万もかけた機材で配信したところで、スマホと百均のイヤホンで聞いてる人間に、その音質のよさは全然伝わってないということを……心の片隅においておけば、沼の深みにはまる抑制になります。
今日の物販
実際に自分が使ってるものです。参考になれば。astroのmixampはロジクールが引き取ったおかげで、自分が買ったときより安くなってて感動した。独立電源じゃないのがおしいけど、いい商品だと思います。
*1:マイクの音は直入力だとちょっと小さいが、ある程度はOBSで調整できるし、動画にするときに編集ソフトでも調整できる。